概 要
「年頃の女性たちの都会への憧れや男との別れ際の苦悩を描いた作品など数編」
若手編集部員・S
「ぼくが持ち込みを受けました。作者は魚喃(なななん)キリコさんにすごい影響を受けていたということです。『ドクドク』はピンと来なかったんですけれども、田舎の女子高生を描いた『写真にまつわるエトセトラ』がすごく面白かったです。いつか東京に行きたいと思いながら、田舎で悶々と過ごしてる女の子の姿が生き生きと描かれていてすごく感銘を受けました」
漫画編集歴3カ月・Y(♀)
「私も読んで魚喃さんの影響をすごく感じました。魚喃キリコさんと安彦麻理絵さんを足して2で割ったような感じの作品で、私は非常に好きです」
編集部員・H
「それほどの人の影響受けて足して2で割ったような作品を描いてるっていう時点で俺はダメだと思う」
事務局長・島田
「これはさっきの10番(「雑音(ノイズ)よサヨナラ」)とまさに対照的だと思う。たしかに田舎の女子高生ってこうやって日々を過ごしてんだろうなとかわかるんだけど、俺なんかはわかったからって何なんだろうって気がしちゃう。読んでみての驚きとか、何かに対する発見が何もない」
入社1年目・I嬢
「でも雰囲気がすごくよくて、読み終わって『ああ、読んでよかったな』っていう充実感がすごくありましたよ」
事務局長・島田
「まあ、そうなんだけどさ。でもあまりにもこういう話が多すぎるんだよ。こういうタイプの表現力を持った人ってわりと多いんだよ。だからその中で、一歩抜きん出た何かがないとキツイかなっていう気はするんだよね」
入社2年目ゲイボーイ・M
「島田さんが言われるように特に珍しい話でもなかったし、こういうテーマっていうのはよくあるとは思いました。でも『写真にまつわるエトセトラ』に出てくる三人の女の子の楽しそうな姿を見ると、『この人楽しみながら描いてるなあ』っていうのが伝わって来て、なおかつ読んでるほうにも楽しい雰囲気が伝わって来て、僕はすごく共感できたんですよね。女の人も決してかわいい顔じゃないんですけど、イラストとしてはけっこう味があったと思います」
若手編集部員・S
「人物の顔がいいですよね」
編集部員・N
「そうかな。すごく表情が読みとりづらい絵だと思った。人物の目に力がないから、絵に目が止まらないんだよね」
編集長・古川
「致命的にインパクトに欠ける絵なんだよ。引っかかりがありそうで、引っかからない。それは絵だけじゃなくてストーリーも。雰囲気でごまかしてるだけって感じがするなあ」
モーニング歴3年。女編集K
「この人、すごく少女チックじゃないですか。感性とかストーリー展開とか感情とかが。だから私は表情を見てこれがどういう女の子の気持ちかっていうのがわかったんですよね」
入社1年目・I嬢
「そうですね、私もわかりました」
事務局長・島田
「だからわかったから何なんだよ!」
編集部員・N
「20代の女性2人がそういうならそうなのかな(笑)。すいません、僕のはおじさんの意見でした……」
事務局長・島田
「引き下がんなよ! んなことで!!」
若手編集部員・S
「でも、僕以外にもYさんやI嬢も若者はこぞって支持してるんだからちゃんと最終まで通してくださいよ」
事務局長・島田
「まあ、強い複数支持がそんだけあるなら通すのがルールだけど、俺は何となくなものを何となく描くだけじゃプロには絶対なれないと思う。最終選考でさだやすさんやかわぐちさんの意見をうかがってみようじゃない」